今回は『体験』を楽しめるアフタヌーンティーという事で、『Otonami』で提供している『本とともに季節のアフタヌーンティーを楽しむ～金継ぎ体験付きプラン』と銘打っている、芝パークホテルのアフタヌーンティーに行ってきました。

金継ぎ・・・最近流行っていますが、実は金継ぎ体験に参加するのは5回目。アフタヌーンティーも楽しみですが、体験に参加する度に金継ぎのやり方・材料など教室により色々な差異が気になっていたりするので、今回も楽しみにしていました。

芝パークホテルは「人、街、歴史をつなぐライブラリホテル」

芝パークホテルは今回が初訪問・初アフタヌーンティーです。まだ都内でアフタヌーンティーで行っていないホテルがあったのね・・・と。

ロビーに入ると芝パークホテルのシグネチャーとも言える、大きな本棚がお出迎え。

芝パークホテルのコンセプトが「人、街、歴史をつなぐライブラリホテル」というだけあり、本棚の存在感が半端ありません。

少し早く着いたので待たせて頂いた場所も本に囲まれていてお洒落。

まずは金継ぎ体験から！

金継ぎ体験も色々ありますが、芝パークホテルでは60分ほどの簡易金継ぎ体験です。

私が体験した簡易金継ぎ体験の中では、一番時間が短く、食器は持ち込みではなくタイルのようなコースターを金継ぎします。用意していく道具もなくかなり手軽なので、「興味はあるけれど、自分は金継ぎは不器用だし無理！」と思っている方でも楽しめるプログラムです。

まずは3種類のタイルの中から、好きなものを選びます。ここで重要なのは「割れ方」。できればぴっと真っすぐに割れているものではなく、斜めであったり、単調では無い方が金継ぎらしく仕上がります。

セメダインでタイルをきれいにくっつけます。ここでしてしまいがちなのが、セメダインの厚塗り。セメダインを塗った後に左右から力を込めて抑えるので、塗料が多すぎるとそれがはみ出し、きれいにするのに時間がかかるのです。

講師の方がドライヤーで乾かしてくださるので、作業が手早く進みます。

使う漆は合成漆です。しかも中々の色合い・・・。

漆はたっぷり塗っていきます。細い方が繊細さがでるけれど、強弱を付けたり、少し実際の線より複雑にしたりなどした方が、よりらしい仕上がりになります。

芝パークホテルの簡易金継ぎでは溝を埋める工程が無いので、できるだけ凸凹を漆で埋めて・・・と私もかなりの量の漆を使っている気がします。

撒くのは金ではなく真鍮です。お値段が雲泥の差なので、かなり気前よく、失敗しないようにたっぷりと撒いていきます。

漆を立体的に塗っているので、上から撒いて、側面から寄せて・・・コースターの角度を色々変えて見て、オレンジ色の合成漆が見えていない事を確認してから、綿でポンポンと。

出来上がりです！1日は乾かした方が良いので、翌日、きれいに洗ってみたいと思います。

ザ ダイニング で「至福のアフタヌーンティー」

金継ぎ後に移動したのは、「ザ　ダイニング」。芝パークホテルのメインダイニングです。

この日は奥のテーブルに案内して頂き、周りの人の声も聞こえず、また私たちが会話しても人の邪魔をする事なく、とても落ち着いた空間でした。

席について一番先に目についたのはブック型の入れ物！

芝パークホテルでは、書籍と日本文化を紹介する「職人ものがたり」の展示をしているのですが、今回のアフタヌーンティーもそのこだわりが垣間見えるものです。

小物入れには、これから選ぶことができる茶葉（香りで選ぶことができます）と、お茶のための砂時計、切子（キリコ）に入ったお洒落なお砂糖が入っていました。このお砂糖は「物語のある砂糖」と銘打ってある創業1744年の老舗砂糖商である「駒屋」のお砂糖だそうです。

色も涼しげだし可愛い・・・でも、私は紅茶にもコーヒーにもお砂糖は入れないので残念・・・と思っていたら！なんと、持ち帰り用の子袋も小物入れに入っていました。う～ん、素晴らしい！

涼を楽しむ、夏のアフタヌーンティーにうっとり

アフタヌーンティーはシーズンごとに装いも変わり、夏のテーマは「涼」というだけあって、とても涼し気な夏らしいセッティングです。

私たちが選んだのはもちろんアルコールのコラボレーションカクテル。どちらも飲みやすいお味です（青が柑橘系、赤がベリー系だったと記憶）。

その他スパークリングワインや生ビール、ウイスキーや紹興酒なども選べます。これは珍しい！（もちろん、ウーロン茶やジュース類もあり）

• スコーン2種（プレーン・チョコ）＆黒テッドクリームと自家製ジャム2種（オレンジ・ベリー）

スコーンはしっかりめ系です。クロテッドクリームが少ないのでちびちびと。チョコ味にはオレンジ、ベリー、どちらのジャムもよく合います。

芝パークホテルのアフタヌーンティーは紅茶も豊富な所がとてもうらしい！

ベーシックなダージリンやアールグレイのオーガニックティーから、ハーブ系、フルーツ系の茶葉も豊富に12種類の紅茶を楽しめます。

コーヒーやカフェラテ、カプチーノ、ジャスミンティー、プーアル茶など紅茶以外のものも9種類もあります。

以外だったのが無骨な骨格の三段トレイでしょうか。

プレートはガラスで涼し気ですが、添えられた向日葵も結構カジュアルな感じですね・・・切子は繊細なんですが、ちょっとミスマッチかも（笑）。

スイーツは中国・日本・西洋のものが色とりどり。

• ザクロとアンニンの二層プリン　江戸切子見立て
• 嶺岡豆腐（みねおかどうふ）
• ケークココアナナス

• 黒胡麻シフォン江戸扇子見立て
• レモン風味のジュレ　江戸切子見立て
• とうもろこしの馬拉糕（マーラーカオ）
• マンゴー網春捲き

中国の蒸しパン『馬拉糕』（マーラーカオ）は特に友人が絶賛していました。スイーツの中での私のお気に入りは『マンゴー網春捲』。酸味がとても美味しい！

• ミニハンバーガー
• キッシュ
• ボイルタコとガスパチョ

セイボリーもとても美味しいし、サーモン入りのキッシュなどはお酒にもとても合いそうなのですが・・・贅沢を言えば、もう少しセイボリーが多いと嬉しいかな。

お茶のお代わりもどんどん進んで、珍しく変わり種も頂きました。

少し前は、青みから赤みに代るお茶と言えばマローが主でしたが、今はバタフライピーが多いようです。バタフライピーはチョウマメ（蝶豆）の事で、真っ青な花が咲きます。アントシアニン（ブルーベリーの4倍近く！）が多く含まれるので、アンチエイジングのお茶といえます（量的には少ないですが、妊娠している方は避けた方が良さそう）。

友人と久しぶりにアフタヌーンティーを楽しみ、お腹もいっぱいになって満足な4時間でした。

金継ぎに関しては、本当に初めての方が「金継ぎってどんな感じ？」と知るには良いと思います（逆に本物志向の方には物足りない内容かも）。

勿論、忘れずにお砂糖ももらって帰りました。

切子の器も欲しくなってしまいますね。。