ミシュランガイドに2年連続で掲載されている『小笠原伯爵邸』(Ogasawara Hakushakutei)にランチに行ってきました。
高級スペイン料理なんて滅多に食べる機会がありませんが、実は私は2度目の訪問。オープン当初話題になり、その建物内部が見たくて少し背伸びをして女友達と食事をしにいったのを覚えています。
小笠原伯爵邸
『小笠原伯爵邸』は東京都選定歴史的建造物に指定されている由緒ある建物です。昭和のはじめに小笠原家第30代当主の本邸として建てられ、現在では邸宅全体がレストランとして、そしてイベントやウェディングに使用されています。
レストランがスタートしたのは2002年6月。私の訪問は17年ぶりになりますが、邸宅内は当時と変わらず色褪せず、素敵に保存されているのです。
モダンスパニッシュのランチコース
歴史ある建造物にミシュランの評価、そしてスマートなスタッフさんに導かれてダイニングルームへ。もともとは伯爵の書斎と居間だった空間です。
今回選んだのは「一休レストラン」の『【乾杯スパークリング付】東京都選定スパニッシュ様式の歴史的建造物で味わう優雅なランチコース』(8,316円税・サービス料込)。税金もサービス料も込みの上、『小笠原伯爵邸オリジナルスパークリングワイン・エスプモーソ』がグラスで付いてくるお得なセットです。
「写真を撮ってもよろしいですか?」と尋ねると快く応じていただきましたが、場所柄撮影するのはほかのお客さま写らない場所のみとしましょう。
一皿目は『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャへの想い:ソパ・デ・アホ / マンチェゴチーズのアイス』。『ソパ・デ・アホ』はスペインのカステーリャ地方のニンニクのスープですが、ハーブが効いていて独特の味。見た目茶色ですが、冷製で爽やか。『マンチェゴチーズのアイス』は『小笠原伯爵邸』のマークである鳥がプリントされている見た目も大きさも可愛いアイスなのですが、チーズが効いていてワインにかなり合います。もっと頂きたい!(笑)
二皿目は『緑のガスパチョ 平貝 加賀太きゅうりを添えて』。ガスパチョもスペイン料理の代表格の冷製スープですが、スープの域を出ている平貝が存在感あります。ナイフを入れるとするっと通って、あまり貝という感じがしないのですが、食べてみると爽やかなスープにほのかな塩味と磯の香りが加わって絶品です。添えてあるのは緑のトマトですが「マスカットか?」と思うほどの甘さとトマトらしい僅かな青さ。これもものすごく美味しいのでした。
三皿目『“アロスネグロ” 白イカのソフリットとソブラサーダ サフランのアクセント』です。『アロスネグロ』はスペイン料理で欠かせないイカ墨のリゾットなのですが、『小笠原伯爵邸』のアロスネグロの黒は古代米とのこと。そのため、リゾットと言いつつもしっかりとした歯ごたえです。ソブラサーダ(チョリソのパテ)の風味とサフランが効いています。
四皿目の『イトヨリ鯛 花ズッキーニのファルシィ セルフィーユの香り』は、自宅で今栽培しているズッキーニやセルフィーユ(チャービル)が使われていて、大変気になる一皿です。花ズッキーニの中に細かく刻んだズッキーニなどの野菜が摘めてあり、美しくも手間がかかっているのです。また、香ばしいイトヨリ鯛にセリフィーユの香り(セリっぽい)も相まって初夏らしいのが良いです。
乾杯スパークリングの後は料理に合わせて白ワイン(プレディカドール・ブランコ 白ワインはグラスで2種類あり 1,500円/1,800円)をいただいていたのですが、次がお肉ということで赤ワインへ。「次の料理にはどの赤ワインがオススメですか?」と尋ねたところ3種類(1,500円/1,800円)の中から『小笠原伯爵邸』オリジナルのハウスワインを勧めていただきました。
とても香りが高くて渋さが口に残らない、美味しい赤ワインでした(流石に赤ワインが得意で無い友人は「渋い」と言っていましたが(笑))。ボトルを撮れるようにテーブルに置いてくださる途中で、「あ、是非手にもっているところを!」とお願いして撮影させていただきました。食材や料理のこと、どんなことを質問しても軽やかに説明できるスマートさ、流石です!
食事のラストは『イベリコプルマの備長炭焼き 葉タマネギ グリーンアスパラガス 青梅のコンフィチュール』です。これがまた!驚くほど美味しい!友人もこちらが一番気に入ったようです。
これまでのお食事も当然、食材へのこだわりがあるのですが、こちらのイベリコ豚は希少部位ということもあり「こんなイベリコ豚、食べたことある?」というしっかりとした歯ごたえと旨味。プラムのような風味のソースももちろん合うのですが、ソースもいらないぐらい。噛むためにぎゅーぎゅー(豚ですけれども)と味が染み出てきます。
口直しには白ワインのアイレ(泡)が載ったさっぱりソルベです。こちらには赤いトマトが入っていますが、これもまた甘い!(でも味はちょっと違う。あくまでも「甘いトマト」)。
デザートの『チェリーのバリエ ルバーブ チーズのスフレ』は、色々と楽しい一皿です。『バリエ』が何かを訪ねるのを忘れたのですが、しっかりめのメレンゲのような、厚みのあるマカロンの外側のような(でも歯にくっつかない)、不思議なスイーツとソルベ、チーズのスフレ、レッドチェリーなど色々な味を組み合わせて味を楽しみます。
デザートでトドメ…と思っていたら、最後に焼き菓子の載ったワゴンが登場です。スペインの伝統的なお菓子などもあり大変悩むのですが(全部食べてみたかった)、「3つか4つ選んでください」と言われたので、フィナンシェっぽい焼き菓子、2種類のマカロン、「最高級の」というチョコレート菓子を選びました。
高級なコース料理なので若干量が(私には)少ないのではないかと思いましたが、最後のコーヒー(これも美味しい!)でいただく小菓子で、腹八分目を越えてしまった気がします(笑)。
のんびりとお茶をしたのち、「一休レストラン」で予約した際にお願いしていた、邸宅内ツアーへ参加しました。
邸宅内ツアーの様子はこちら:小笠原伯爵邸(Ogasawara Hakushakutei)- 歴史ある邸宅の見学とランチ
邸内の調度も雰囲気も、スタッフの方の対応も、そしてもちろんお料理も最高の2時間でした。お酒をいただくと一人1万円越えてしまいますが、たまにはいいよね?
小笠原伯爵邸(Ogasawara Hakushakutei)の私的評価
- おひとりさま度
- ★☆☆☆☆流石にここは人と行きたいかな
- カウンターの居心地
- ☆☆☆☆☆
- 料理
- ★★★★★ビューティフルでゴージャス!
- 飲み物
- ★★★☆☆ワインがグラスでいただけるのが良いです
- リピーター度
- ★★★★☆今度はモッコウバラかクリスマスを狙います
小笠原伯爵邸(Ogasawara Hakushakutei)の情報
- 公式サイト
- 小笠原伯爵|Ogasawara Hakushakutei
- ネット予約
- 一休レストラン:小笠原伯爵邸
※小笠原伯爵邸は完全予約制です - コースのみ
- ランチ(7,000円税・サービス料別)、ディナー(10,000円/15,000円税・サービス料別)
※「一休レストラン」は消費税・サービス料込の値段です - ドレスコード
- 軽装での入店は不可(Tシャツ、サンダル、短パンなど)
- 禁煙/喫煙
- シガールーム(喫煙室)のみ喫煙可
- 住所
- 〒162-0054 東京都新宿区河田町10-10
こちらの情報は記事作成/更新時点のものです。休日・営業時間・その他、公式サイトで確認をしてからお出かけください