実は『沼津クラフト』(Numazu Craft)に関する情報を私はほとんど持っておらず、『FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマハンターズビール)』に同行した友人に、「新しいブルワリーがあるよ」「土日は開いているかわからないらしいよ」「三島なら確実にやっている店舗があるよ」と教えてもらい、急遽立ち寄ることにしました。「土曜日だから先に問い合わせてから行ったほうがいい」という忠告を無視して、沼津の駅からずんずん歩いて…「開いていなかったら、ベアードのタップルームに行くからいいや~♪」ぐらいのノリで。
土日は要問い合わせで!無理やりオープンさせてごめんなさい!
沼津の駅から22分、小雨降る中歩いて『沼津クラフト』(Numazu Craft)に到着しました。沼津の駅からの道の前半は商店街のガード下を傘を差さずに歩き、しばらくすると住宅地に(実はGoogle Mapで『沼津クラフト』と検索しても表示されず、社名の『柿田川ブルーイング』で検索したら場所を確認することができました)。
川の手前に建つ3階建ての小さなビル、1階はシャッターが下りていますが『沼津クラフト』(Numazu Craft)の置き看板には「OPEN」の文字があります。「お店は2階かな?」と横にある階段を上がったものの、2階にある扉は暗く・固く閉ざされている…そのまま3階にも上がって行けそうでしたが、雰囲気が住居でしたのでそこは遠慮して、もう一度看板を見ようと1階へ。
普通なら「じゃぁ、ベアードへ」となるのですが、『OPEN』と書いてあるのに…!と、観念して電話で問い合わせをしてみることにしました。
「今日は何時からやっているのですか?」と尋ねると「6時から6時半ぐらいに開けようかと」との回答が。「ではまたその頃、来てみますね」と伝えると電話の向こうの男性が「もしかして今、いらっしゃってます?」と。そうです、と答えると「すぐに開けますから、ちょっと待っててください!」とお店を開けていただくことになりました。
そうして現れた(あまり普段私が接しない感じの)茶髪に髭+アクセサリーのお兄さんにちょっと慄きつつ、シャッターを開けていただいたのでした。
土日祝日の営業は、電話で確認を!
少人数で運営している柿田川ブルーイングですので、テイスティングルーム(沼津クラフト)に土日祝日訪問したい場合は電話で事前確認&予約をオススメします。
きちんと連絡をしていれば、醸造所の見学もできますよ♪(055-919-6473)
奥には銀色のタンクが幾つか見えており、ぱっと見た感じでは醸造所は意外と広い空間をゆったりと使っているなぁ…なんて思いつつ、Cozyなテイスティングルームにがっしりと立っている、酔っ払いにも優しい安定感のある椅子に腰をかけます。
職人の造るクラフトビールを、テイスティングセットで堪能!
清潔な店内と大きなタンクを見て、どんなクラフトビールが飲めるのだろうかとかなりテンションが上がってきました。今日は9種類あるということで色々飲んでみたかったし、すでに酔っ払いであるので、取り合えずとテイスティングセットをチョイス。
- Cream Lager(クリームラガー)5.0%
- Senbon Pale Ale(千本ペールエール)5.5%
- Baikamo IPA(バイカモIPA)6.5%
- Merseyside ESB(マージーサイドESB)6.0%
- Lava Porter(ラバポーター)6.0%
- Rye Wheat Ale(ライウィートエール)5.0%
- Hoppy Winks(ホッピーウィンクスWIPA)7.2%
- Onomichi Fruits Ale(尾道フルーツエール)4.5%
- Summer Sunset Strawberry Red Ale(サマーサンセットストロベリーレッドエール)5.8%
あまりラガーを飲まないくせに、「クリーム」と付くと飲みたくなる『クリームラガー』。こちらは、期待通り優しい味わい。『溶岩』を冠するポーターは深い味わいで、私が大好きな王道ポーターです。紅色がとても美しい『サマーサンセットストロベリーレッドエール』は名前から連想する味わいの複雑さが楽しめる、大人のイチゴ味。これは静岡県産の韮山のイチゴ『きらぴ香』だそうです。あ~、よくスーパーで購入するやつですね!(笑)
共通しているのは、なんとなくもっと尖った感を想像していたんだけど(お兄さんの風貌のせいか)、どれも香りやモルトとホップのバランスが良くて優しいと言うか、一クチ口に含めるとホッとするようなお味。意外。
カンパイしながらお話をしていたら、どうやらこのお兄さんが醸造長さんらしい(後から社長さんということも公式サイトで知りました…サイトではテイスティングルームで会うレアキャラのように書かれている・笑)。中目黒や原宿のタップルームで昔からお世話になっている『ベアード・ブルーイング』で9年もクラフトビールの醸造を担ってきた、『ベアード・ブルーイング』で日本人初のブルワーだったとか。よくタップルームに行っていた頃は、お兄さん、もとい片岡さんが造っていたビールを飲んでいたんですね、きっと。なんか不思議。
お話ししていて感じたのが、『沼津クラフト』(Numazu Craft)は新しいブルワリーだけど、最近首都圏でも増えている新興ブルワリーでは類を見ない経験と実績、それに裏打ちされた自信でクラフトビールを作っているんだなと。
見かけのイメージとは裏腹に(それは単なる偏見でした。ごめんなさい)、クラフトビール造りに対する真摯な考え方や知識の深さに驚きます。私はクラフトビール造りは詳しくないけれど、なんというか、先を見て、飲む人の姿を見ているのはまさにクラフトマン…職人だなと思いました。
ほかのお店もそうだったんですが、静岡県のブルーパブは小さなグラスやテイスティングセットの提供があって良いですね。偶然かもしれないけれど、「どれでもまず味見してみてよ!気に入ったらもっと飲んでね!」という気軽さが感じられてとてもイイ。一人飲みでは限度があるので、是非全国的に見習って欲しいところ。
こだわりの醸造所には、『ポートランド ケルトワークス』のタンクが光る
最後に奥の醸造施設も見せていただきました。
テイスティングルームの何倍も広い醸造所は、配管からタンクの設置位置までご自身で取り仕切って決めたそう。動線まできちんと丁寧に考えられているせいか、『ポートランド・ケトル・ワークス』のスマートなタンクのせいか、とてもすっきりして見えます。
古い雑居ビルとは思えないほど高い天井は昔、写真スタジオだった名残らしく、タンクが置いてある場所は2階まで吹き抜けになっているので広々としています。これは造っている方の気持ち的にも良い環境ではないでしょうか。
結局、おつまみもないのに2時間も相手をしていただきました。片岡さんも2杯は飲んでいたはずなんだけどな…何かまったく変わらなかったですよね。いくら飲んでも酔わないんじゃないでしょうか…。
今度はもう少し、酔っぱらう前にお邪魔します!都内でも池袋の『PUMP』や『ヒマラヤテーブル』で飲めるようなので、今度チェックしてみよう!
- ここに来る前に訪問しました:【静岡】FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)富士山麓の素材100%のクラフトビールを自然の中で楽しんできた!(クラウドファンディングリターン報告)@西富士宮
- 沼津クラフトから徒歩20分ほどのマイクロブルワリー:【静岡】Chef & Brewer Repubrew(シェフ&ブルワー リパブリュー沼津)かなり駅近!醸造設備も眺められるブルーパブ@静岡, 沼津
沼津クラフト(Numazu Craft)の私的評価
- おひとりさま度
- ★★★★★テイスティングが気軽にできます
- カウンターの居心地
- ★★★★☆すごく安定感のあるオリジナルの椅子がイイ!スタッフと距離が近いのもいいですね
- ビールの種類
- ★★☆☆☆
- お料理
- ☆☆☆☆☆持ち込みOK!スタッフさんにより、おつまみがあることも
- Fish&Chips
- ☆☆☆☆☆
- リピーター度
- ★★★☆☆また、沼津港付近に来たら是非!
沼津クラフト(Numazu Craft)の情報
- 公式サイト
- テイスティングルーム|柿田川ブリューイング
- タップ数
- 9タップ(最大10タップ)
- 本日のビール
- (定番5種類+α)
- ハッピーアワー
- 無し
- ひるビ(昼飲み)
- 毎日12時から ※土日は要問い合わせ
- 晩酌セット
- 無し
- テイスティングセット
- 有り(3種)
- カウンター
- 6席/全6席(立ち飲みを除く)
- 電源(コンセント)
- 無し
- ライティング
- やや暗め
- チャージ/御通し
- 無し
- 禁煙/喫煙
- 禁煙
- 住所
- 〒410-0855 静岡県沼津市千本緑町2-8-10
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