土地柄や観光地化の進み具合によって「ブラジル料理」と言ってもさまざまですが、サンパウロやリオ・デジャネイロで食べたブラジル料理は食材も豊富で、洗練されていて、とても美しく美味しかったのです。
そのブラジル料理を日本でも楽しむことができるのでしょうか?
友だちに「ブラジル料理は美味しいよ」と連れて行ってあげられる場所が欲しくて、「現地に近いブラジル料理」を探すことにしました。
今回は有楽町駅や日比谷駅からほど近い、CAFE de CENTRO 丸の内店(カフェドセントロ)に行ってみました。
まずは、乾杯!…が、ブラジルのビールがない?!
ブラジルの人々は日本と同じくビール好きが多く、また、暑い気候の地域が多いせいかピルスナーのような軽くて飲みやすいものが人気があります。
そして近年、サンパウロではクラフトビールの人気が高まり、オシャレなブルーパブ(自家醸造のクラフトビールを出しているビアパブ)で色々なビールを楽しむことができます。ですので、まずはビールから!もちろん、クラフトビールや樽生は無理だとしても、きっちり冷えた『SKOL(スコール)』や『BRAHAMA(ブラハマ)』はあるだろうと楽しみにしていたら…私が訪れた日は「今はブラジルのビールがないのよ。でも、ペルーのビールがあるから!似たようなもんよ!」と、出てきたのはペルーの『CRISTAL(クリスタル)』(笑)
確かにピルスナーでキンキンに冷えていて、暑い日にぐびっと飲むのには最適な爽やかな飲み心地・・・で、似てはいるのですが(苦笑)
一品目は定番のパステウからスタート。これがブラジル餃子?!
全員がそろうのに時間がかかりそうだったので、まずはブラジル料理の定番で軽めのものを・・・ということで、オーダーした「パステウ(Pastel)」です。
レシピでは『ブラジル風揚げ餃子』と説明しているものもところも多く、私が現地で目にした英語メニューでも「Brazilian Dumpling」と訳してありました。その表記を見て「え、餃子!食べたい!」と叫んで、現地在住の友人に「多分、想像しているのと違うよ」と言われたことを思い出します…。
現地でもビールにも合って美味しかったのですが、エビなどの魚介が入っているものが多かったような気がします。こちらのお店では、チーズとハーブ/鶏肉とパルミット/挽肉とたまご/カルネセッカとクリームチーズといった具を組み合わせた4種類がありました。
「パルミット」は椰子の新芽で白くて少し歯ごたえがあります。缶詰になっているので輸入しやすい食材ですね。「カルネセッカ」は塩漬けの牛肉。肉を好む女子会だったので、鶏肉とパルミットとカルネセッカとクリームチーズをオーダーしました。鶏肉のほうが好評でした。
二杯目はブラジルの定番カクテル「カイピリーニャ」を楽しんで
瓶でいただいたペルーのビールも飲み終わり(笑)、次は当然、これまたブラジルの定番、『カイピリーニャ(Caipirinha)』です。
カイピリーニャとは。
ブラジルにおいて伝統的なカクテルとされる。なおポルトガル語で「田舎者」という意味(よく見かける「お嬢さん」という意はほぼない)。カシャッサの代わりにウォッカを使ったカクテルは、カイピロスカ(caipiroska)と呼ばれる(昔はカイピヴォッカと呼んでいた)。またブラジルでは日本酒を使うサケピリーニャ(カイピサケなどとも)や、ラム酒を使うなどバリエーションが増えている。引用元: Wikipedia:カイピリーニャ
「カシャッサ(Cacaca)」は別名「ピンガ(Pinga)」とも呼ばれる、サトウキビの蒸留酒です。最初知らないで飲んだものだから・・・フルーツが入っていて酸味と甘みがおいしくて・・・次々頼んだら意外に度数が高くて「これ、飲みすぎる!危ない!」と警戒したほど。
今まで飲んで一番美味しかった&印象深いカイピリーニャは、リオデジャネイロの少しお高めなレストランでいただいた、カシュー(cashew)でした。「カシューナッツ」の「カシュー」なのですが・・・最初見たときは何かと思いました・・・私たちが親しんでいる、いわゆるナッツ部分らしきものが上にくっついているものの、その下にはピーマンみたいな果肉がある・・・。
木になっているカシューを取って食べたことがあるのですが、酸味も甘みもちょっとした苦みもある、でもあまり味を主張しない不思議な味でした。当然、すごく美味しい!というわけでもなく。
カイピリーニャにすると美味しいだけに、ちょっとがっかりした記憶が。(カシューにも種類があり、大きさもまったく違うので、このお酒に入っていたカシューの味はまったく違うのかもしれません)
もっとも一般的なカイピリーニャはライムが入っているのですが、ブラジルの多くのレストラン・バーではいくつかのフルーツから入れるものを選ぶことができるようです。
こちらのお店では、オーソドックスなライム入りです。
美味しかったのですが、現地で飲んだ迫力には叶わないなぁ…が、正直な感想です。きっと、「現地で飲む」って特別なんですよね。
シュラスコだけじゃないよ!ブラジル料理は家庭的な居酒屋系フードが美味しい!
「ブラジル料理知っている?」と質問すると、ほとんどの人が「シュラスコ」と答えるほど、ブラジルのシュラスコは有名ですが、ブラジル料理はお肉もお魚もあるし、手間隙かけた煮込み料理も種類多くあります。
その煮込み料理で是非食べていただきたいのが、なぜか現地ブラジルでは水曜日と土曜日にしか食べない(レストランでも水曜日と土曜日にしか出さないところが多い)国民食の『フェジョアーダ(Feijoada) 』。(あり得ないことに写真を撮り忘れました・汗)
ポルトガルなど他国にもある黒豆と豚肉(場所により牛肉)を煮込んだ料理なのですが、特にブラジルのフェイジョアーダは具材が多く有名だそうです。
黒豆や塩漬けのお肉を煮込むので見た目が黒くなります。所謂「茶色い料理」より黒いので、一瞬「何、これ?」という顔で、みんなその小さな鍋(のような器)を覗き込みます。
その他にいただいたお料理はこんな感じです。
ブラジルの空港で食べたコシーニャ(Coxinha・左)はチキンやじゃがいもの入ったコロッケですが、こちらでいただいたものの5倍ぐらいの大きさで自立していました。どちらが正しいサイズなのか・・・。
グラタンはブラジルでも、一般的な家庭料理として人気があるそうです。それだけ聞いても、ブラジル料理は日本人の口に合いそうですよね!
日本の居酒屋でもよく見かけるソーセージの炒め物や魚介の揚げ物、牛肉とトマト、たまねぎなどを煮込んだ郷土料理なども。
どれもおつまみとしても美味しいし、ご飯に合うものも多いです。
結論として、『CAFE de CENTRO 丸の内店(カフェドセントロ)』のブラジル料理は、サンパウロやリオデジャネイロの洗練されたレストランよりも素朴で、でも田舎のレストランよりもぐっと美味しい、ブラジル現地で食べるのと近い料理を楽しめるお店でした。
ブラジルのビールがなかったのは、残念すぎますし、カイピリーニャは、現地でいただいた最上級のものよりも美味しいものを日本で見つけるのは、相当に骨が折れそうです(笑)
CAFE de CENTRO 丸の内店(カフェドセントロ)の私的評価
- おひとりさま度
- ★★☆☆☆カウンターが無いので居づらい方も多いかと。でも、お皿が小さく値段も安い点はいいかも
- 本場ブラジル度
- ★★★☆☆初回ということもあり・・・
- お料理
- ★★★☆☆居酒屋として楽しめます。どれも美味しかったです。
- ドリンク類
- ★★★☆☆カイピリーニャの種類がもっとあるといいな。ビールも・・・
- リピーター度
- ★★★★☆ネタとしてブラジル料理を食べに行くなら
CAFE de CENTRO 丸の内店(カフェドセントロ)の情報
- 公式サイト
- 【ぐるなび】ブラジリアン カフェ&バール Centro 1916 丸ノ内店 (CAFE do CENTRO)
- 昼のみ
- 平日のみモーニング&ランチあり
- カウンター
- 0席/全48席 ※ぐるなびにはカウンター有となっていましたが、私が行ったときはカウンターに椅子がありませんでした
- ライティング
- 落ち着いたブラウン系
- チャージ/御通し
- 無し
- 禁煙/喫煙
- 喫煙 ※モーニングとランチは分煙
- 住所
- 東京都千代田区丸の内3-1-1帝劇ビルB2F
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