どちらも異なる意味で『まさにクラフトだ!』と思わせる素敵なクラフトビールを作っているのですが、最初に訪問したのはFUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)。今年5月にオープンし、クラウドファンディングのリターンの第1回(6月23日(土))に参加してきました。
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FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)への行き方
「東京以外のブルワリーも色々みたいなぁ」なんて思っているのですが、土日限定の会社員には結構ハードルが高い!でもクラウドファンディングの勢いを借りて、FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)に初訪問。実はクラフトビール系のクラウドファンディングを見るとつい手を出してしまうのですが、場所とかよく見ていないことが多く…でも、出不精なので遠出をたまにするのもいいかって軽いノリで。でも、富士山て思ったより遠いいぃぃぃぃ!
FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)の最寄り駅はJR身延線の『西富士宮駅』になります。東京駅からだと新幹線を利用しても約2時間(5,000円弱)、もっと安くしようとすると2時間~3時間かかります。東京駅からだと意外に便利そうなのが長距離バスです。時間や曜日にもよりますが、3時間程度で2,570円、最寄り駅の西富士宮駅と手前の『富士宮駅』の間に着くので、次の動線にも便利です。
西富士宮駅、もしくは富士宮駅からはタクシーの利用になります(もちろん、飲まない友ドライバーがいれば別…)。今回西富士宮駅を利用しましたが、電車到着時にはタクシーが4台ぐらい並んでいました。
ただ、後で現地の方に聞いたところ、普段は富士宮駅の方がタクシーがいる印象だとか(残念ながら、電車からはタクシーの有無が確認できません)。距離は西富士宮の方が若干近いのであとは運を天に任せて、いざとなれば呼び寄せでしょうか…。帰路も迎えに来てもらう、もしくはグラウラー(Growler・グロウラー)で持ち帰りならタクシーに待っていただくような交渉をしたほうが良さそうです。
西富士宮駅からFUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)までは、タクシーで片道2,500円前後。山道(すれ違うのも困難な箇所あり)を20分ほど行くと、美しい棚田を見降ろせる開けた高台にある、FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)に到着です。
まずは醸造所ツアーから。輝くビールとイノシシに感嘆の声
今回のクラウドファンディングは『醸造所ツーリズム2名様ご招待+オリジナルボトルビール2本』で申し込んでありました。数日前に伺ったところ参加者は私たちのほかあと2名ということだったのですが、プラス2組の合計大人8名(内1名は奥様のドライバー!)とお子さま4名でした。
醸造施設は思っていたよりも狭め(広大な土地があるからもうちょっと大きいと勝手に想像していました)ですが、窓からは外の自然が眺めることができ、とても明るく良い雰囲気です。
醸造を担当されている深澤さんが仕切りに「散らかっているんですが」と仰るのですが、いえいえ、私が今まで拝見した中ではかなり整理されている方ですよ…なんというか、新しいところはどこも比較的きれい。きっとどんどんカオス化されるのでは(笑・汚いという意味ではなく、散らかる)。
日本国内マイクロブルワリーはかなり増えましたが、場所によってかなりタンクの数や仕様が違うのに驚きました。また「どこから自分たちでやるか」も異なりますよね。FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)がすごいのは、麦やホップも作っているところです。
麦芽を見せていただいたり、数種類の完成前のビールの香りをかいだり。タンクが中国製ということで醸造施設が完成する前の苦労話を伺ったり。逆にこの地でクラフトビールを作ることのメリットとして一番に挙げられるのは、富士山の湧水が豊富なことだそうです。水道から出てくるのが美味しい湧き水だというのももちろんですが、メーターが無いので使い放題だとか。
見学中一番歓声が上がったのは、麦芽を保存してあった冷蔵庫の中から出てきたイノシシの足(作り途中のハム)。狩猟では捕り方・捕った後の処理で味が違ってしまうそうで、深澤さんが猟をするエリアは冷たい水が流れる沢に囲まれているので、すぐに冷やすことができるのが美味しいジビエにできる理由の一つだそうです。
男性が胴に腕を回せないほど大きなイノシシは色々な加工品になるそうです。ジビエに関して突っ込んだ質問やどんなに自分がジビエが好きかという話をしていると、先日六本木の『INAZUMA DINING』(イナズマダイニング)でいただいたとても美味しい鹿肉も深澤さんがハンティングしたものではないか…ということが発覚!捕っている人の顔がわかると、ジビエを食べるのも感慨が深くなりそうです。
醸造施設から外に出てホップ畑の見学もしました。いくつかの種類のホップを手に取りみんなで香りを比較します。う~ん、私は爽やかな香りのするカスケードが一番好きかも…。庭に自生している(=放置している)ホップに思いを馳せ、来年こそはきちんと手入れして天ぷらもしくは「ホップマシマシ」(家で飲むビールにホップを追加して楽しむ)がきちんとできるようにしよう!と心に決めました。
クラフトビールと絶品のシャルキュトリをいただきます!
醸造所、ホップ畑の見学を終えて遂に実食です。この日は、残念ながらIPAが無くなってしまったため、以下のラインナップでした。
- Mt.FUJI ALE [FUJIYAMA HUNTER’S BEER] Pale Ale 5.5%
- 朝霧 MOW MOW STOUT [FUJIYAMA HUNTER’S BEER] Milk Stout 7.0%
- RIKKA(立夏)[FUJIYAMA HUNTER’S BEER] American Wheat 4.5%
- ICHIGO-YA [FUJIYAMA HUNTER’S BEER] Fruit Saison 5%
一杯100円のテイスティンググラスでまず全種類いただくのも良いなと思ったのですが、喉が渇いていたのでやはりガブガブ行きたいな…と、友人と被らないように選んだ『ICHIGO-YA』(イチゴヤ)は、富士宮市外神の「いちごやさん」のイチゴで作ったセゾンです。すっきりとしていて、でも苦みもしっかりある最初の一杯にぴったりのセゾンビールです。
次にいただいた『朝霧MOW MOW STOUT』は、実は牛乳が使われている(これも富士宮産)のですが、正直入れても入れなくてもあまり差が無いのでは…と言う話になっており、次回からは原材料が一つ減るかもしれないというレアものです。みんなで飲みながら「牛乳入っているってわかる?」「本当にわかった人いたのかな?わからないよね?!」などと、楽しい話題を振りまいてくれた一杯です。全体的には私の好きな王道スタウトで、当然私も牛乳の存在は認識できず(笑)。
この日は残念ながら雨が降ったりやんだりでしたので、外のテントの下で雨宿りをしながらビールをいただいたのですが、供された「シャルキュトリ」(食肉加工品)が素晴らしく美味しかった!
以前、三軒茶屋の『Kikuya Rene』(キクヤルネ)で手作りのシャルキュトリをいただいて、その美味しさに感動したのですが、素材が新鮮で余計なものを入れずシンプルに作られているせいでしょうか、雑味が無いし、味の濃さはビールに負けないぐらい十分なのに、ショッパイとか辛いとか、そういった余計な味は一切ないのです!
すごいなぁ、美味しいなぁ…とみなで感動していると、どんどんと追加してくださって(笑)。私の一番のお気に入りはとてもクリーミーなイノシシのパテ(だったかな?)でした。うん、また是非食べたいです!
11時にお邪魔して15時ころまで、参加者の皆さんと楽しくおしゃべりしつつ美味しいクラフトビールとシャルキュトリをお腹いっぱいにいただきました。天気は万全ではありませんでしたが、爽やかな風と空気と青田の風景でより美味しく感じたような気がします。命の洗濯って、こういうこと!みたいな(笑)
今はちょうど二毛作の麦から米への移行期間で、スタッフのみなさんは大変お忙しそうでした。まだまだ、完全100%地産地消というのは難しいようですし、テイスティングルームなどの前に予定しているテラスなどもできておらず、すべてが手作りで大変そうではありますが、とても楽しみなブルワリーです。
ただ、どうしてもアクセスの難しさで断念してしまう人も多いと思うので、送迎付きのコースや農業体験付き宿泊コースなど、都会ではできないコースセッティングなどもあるといいなと思います。
FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)の私的評価
- おひとりさま度
- ★★★☆☆テイスティングルームなので飲む分には…でもタクシー代は折半したい!
- カウンターの居心地
- ☆☆☆☆☆晴れていれば屋外のテーブルで
- ビールの種類
- ★☆☆☆☆最大5タップですが、すべてオリジナル
- お料理
- ☆☆☆☆☆今回はイベントでしたので、普段の状況は?です
- Fish&Chips
- ☆☆☆☆☆
- リピーター度
- ★★☆☆☆でも、絶対にまた行きたい!
FUJIYAMA HUNTER’S BEER(フジヤマ ハンターズビール)の情報
- 公式サイト
- UJIYAMA HUNTER’S BEER – 日本初、猟師と百姓がつくる地ビール醸造所
- タップ数
- 5タップ
- 本日のビール
- Facebookでチェック!
- ハッピーアワー
- 無し
- ひるビ(昼飲み)
- 要問い合わせ→農繁期は田畑にいるので、電話で確認を! 09019845899(深澤さんまで)
- 晩酌セット
- 無し
- テイスティングセット
- 小さなグラスサイズがあります
- カウンター
- 0席/全約20席(屋外のテーブルなど)
- 電源(コンセント)
- 無し
- ライティング
- 自然のまま
- チャージ/御通し
- 無し
- 禁煙/喫煙
- 喫煙については現地で確認を
- 住所
- 〒419-0303 静岡県富士宮市大鹿窪1428-1
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